Norton Anti Virus の配布について
ワクチンソフトとは
ワクチンソフトとは、導入されたコンピュータ内のデータを監視し、ウイルスの検知や駆除を行うソフトウェアです。
代表的なものとして、NortonAntiVirus、ウイルスバスター、McAfee VirusScan 、AVGなどが挙げられます。
予めワクチンソフトを適切に導入しておくことで、既知のウイルスに対して、抵抗力を持つことが出来ます。
(但し、未知のウイルスや不正侵入に対しては効果が期待できません。他のセキュリティ対策も、併せて行う必要があります。)
提供の前提として
ウイルスの多くは、周囲に伝播する、情報を漏洩させる、ネットワークのセキュリティを低下させるなどの、
不利益を生じさせる機能を持っているため、万一、これに感染すると、多大な、人的、物的な損失が生じます。
最近では、 電子メールだけではなく、ネットワークに接続しているだけで感染してしまうものも多く、
セキュリティ対策の一環として、ワクチンソフトの導入は必須事項となっています。
.ワクチンソフトを個々に導入しておくことは、共有資源を利用する以上、最低限のマナーです。
(新規にコンピュータを購入する場合なども、必ず、”ワクチン導入のコスト”も計上する必要があります。
実際に多くの組織では、未導入機体の接続を認めておらず、更に、被害が有った際にはペナルティを課しています。)
※「ネチケット、ワクチンソフト」などの言葉で、Web上の情報を検索すると、
未導入の機体を接続することは、マナー違反であることが理解いただけると思います。
.ワクチンソフトの中には、フリーウェア(無償)で提供されるものもありますが、
機関の規模などにより、
・新種発生から対策までの期間が長い
・検出率に劣る
・確実な対応が保証されていない(全く今までとは異なる理論で動作するウイルスや、OSのバージョンアップに対して)
・無償期間や、製品の存続について保証がない
・障害発生時にサポートが期待できない(全て自己解決・自己責任が前提になります)
などの問題点があり、業務で使用するコンピュータに導入するには不適当なものといえます。
逆に、特異な環境下では、フリーウェアのものしか導入できない場合もあり得ます。

コンピュータウイルスについて
.コンピュータウイルスは、悪意をもって作成されるプログラムです。
プログラムとは、”目的を達成するため”に作成する、コンピュータに対して、指示を与える命令文書です。
プログラムの一種であることから、次の性質を持ちます。
.自然発生することはありません。ウイルスには必ず、作成者(もしくはグループ)が存在します。
.文書を解読することが出来れば、複製や、機能の追加などが容易に行えるため、
亜種や、機能を複合させたものが短期間に作成されます。
.ウイルスを作成する目的は、技能の誇示(デモンストレーション)にあることが多く、
その目的を達成するために必要なだけの、破壊や伝染(或いは、ブラックジョーク的な)機能が搭載されます。
(今後、情報化、ネットワーク化が更に進行することにより、経済的な疲弊や、純粋に情報伝達の阻害を目的とするものが
作成される可能性があります。情報が単一のネットワークに集約し、依存の度合を深めるほどに、この危険性は増大します。)
.つまり、社会的な注目に値する(感染対象の台数、経路、手法など)下地ができた時点で、
ウイルスが作成される危険性がある、ということになります。
.現在は、ピアツーピア情報共有ソフト、音楽配信・MP3プレーヤー(感染経路としては確実性が高く、ウイルスの作成者にとって、魅力的な媒体です)、
ソフトウェアによる仮想VPN、MACのUNIX互換化、など、トリガーとなりえる事象が多数存在しています。
OS(感染対象)によって、自分を選択的に変異させることで、環境を選ばない、ハイブリッド・ウイルスも、まもなく登場するでしょう。
(JAVAなどに代表される、マルチプラットフォーム言語は、多数の機械に移植されています。)
..とりわけ、MACは、ウイルスが作成しやすい状態へ移行し、
機体数の増加や、ネットワーク化により、MACからMACへ感染を広げることが可能になっており、
(旧来のMAC環境では、ウイルス(ワーム)が、孤立し、死滅する可能性が高く、ターゲットになりにくかった)
かつ、話題性が期待できるなど、ターゲットになる可能性が高いといえます。
.コンピュータの、社会的な位置づけの変化により、
ほとんど遊び半分のジョークプログラムから、企業活動を停止させる悪質なプログラムに変じています。
また、その発生数、頻度も増加し続けています。
より多く、より深刻に、より斬新な手法で。話題になることを目的とすると考えれば、
ウイルスの進化(特に経路の変化・複合化)は今後も続いていくと予想できます。
新たな技術や、環境は、ウイルス作者にとっても有益なものとなりえるのです。
..主にフロッピーなどにより、手渡しによって感染を広げていた、単一のプログラムが、
Windowsやoffice環境の一般化により、マクロウイルスや、vbaウイルスへと変化しました。
ネットワーク環境が一般化するに従い、感染経路も最適化され、メールを感染経路とするものが登場し、
ブロードバンド化が進むに従い、大量メール送信型や、ネットワーク自体を媒体とするワームが出現、一般化しています。