東京大学医学部を卒業後、臨床研修を経て、医療政策に興味を持って、NPO日本医療政策機構で研究員として働きました。社会に働きかけることの難しさを痛感し、ハーバード公衆衛生大学院に留学。MPH・MS・ScDの過程において、医療政策の基礎やレセプトデータ、レジストリを用いた臨床研究の手法を学び、薬剤疫学の実践・手法研究を行いました。帰国後は、東京大学でNational Clinical Database(NCD)を基盤としたレジストリの構築・運営・データ利活用に参画し、データを作りその信頼性を支える仕組みづくりに携わってきました。その後、2025年4月より、横浜市立大学データサイエンス研究科に参加しました。いまレセプト、DPC、電子カルテ、レジストリなどの実臨床を反映するデータが広く使用されていますが、データを扱うには、その生成過程や精度、データベースの特性からくるバイアスなどを十分に理解することが肝心です。良質な研究の共通基盤となる視点を、学生の皆さんと共有していければと思います。
