新・専門医制度FAQ(よくある質問)

今後の進路について脳神経内科を検討中の先生方へ

ご存じの通り、2018年度から新専門医制度が開始されました。しかし、情報が少ないために今後どのような手順で進めていけばいいのか、不安な先生も多いかと思います。
そこで、そのような不安をお持ちの先生のために、FAQ(よくある質問集)を作りました(2018年7月12日更新)。
なお、日本内科学会も新制度に関するFAQを公開しております。こちらをご覧下さい。

Q1 将来、神経内科専門医になりたいと思います。横浜市大脳神経内科、もしくはその関連病院で専攻医登録をおこないたい場合、手続きはどのようにすれば良いでしょうか?

A 将来の進みたい専門科を脳神経内科と決めているのであれば、できるだけ早い時期に(専攻医登録の前に)当医局までご連絡ください。専攻医登録の前にコンタクトを取る必要がある理由は、初期研修制度のマッチングとは根本的に仕組みが違い、エントリー時に一つのプログラムにしか登録できないためです。2017年10月時点での専攻医登録(2018年度向け)の際は、日本専門医機構から「専攻医希望者は基幹施設のプログラム統括責任者と連絡を取り、十分に情報を共有したうえで登録する」様、アナウンスされております。2019年度向けの専攻医登録の開始時期は7月12日現在未定ですが、9月上旬にも開始になることが予想されております(最新の情報をご確認ください)。
新制度では複数の施設で研修施設群を作ってプログラムを組むことを必須としていますが、当医局は従来より大学2病院及び複数の関連病院での研修システムを確立しており、複数の施設で多くの経験を積むことで、バランスのとれた脳神経内科研修をおこなうことができます。

Q2 脳神経内科研修と内科研修は並行してできると聞きましたが、具体的な症例の登録はどうなるのでしょうか?

A まずは症例の情報を控えておいて下さい(内科専門医の症例として登録した症例を脳神経内科専門医症例として使うことは、指導医、施設など一定の条件を満たせば可能であり、当医局の関連病院ではほとんどの施設が条件を満たします)。これには次述の初期研修の症例も含まれます。これらをまとめて後で登録する形となります。脳神経内科の症例登録においては、Web上のシステムを使う予定です。

Q3 従来は3年目からは脳神経内科の研修に専念していたと思うのですが、新制度では内科研修との連動研修になると聞きました。実際にはどのようになるのでしょうか?

A 内科研修では、脳神経内科との並行研修(連動研修)の方法として、サブスペシャルティ重点研修タイプ、混合タイプなどが用意されています。また、専攻医の事情によって途中でタイプを変更することも認められています。当医局の場合は、大学2病院各々を基幹施設としたプログラム、もしくは数多くの市中病院(関連病院)を基幹施設とした複数のプログラムを有しており、いずれのプログラムも(一部を除いて)互いに連携施設として登録されていますので、どのプログラムにエントリーしても大学病院および市中病院でバランス良く経験を積むことが可能です。
内科専門医の修了要件は、160症例の登録、29症例のレポートですが、そのうちの半数、それぞれ80症例、14症例までは初期研修で経験した症例から取り込むことが可能です。また、これらの症例が、内科の各領域、領域の中の細分(ログ)においてどのような条件を満たす必要があるかが細かく決まっています。これらをよく理解した上で初期研修での経験症例を生かすことで、3年目以降の内科研修の内容を調整することが可能です。

Q4 脳神経内科は基本領域化を目指していると聞きました。将来的に脳神経内科が基本領域化するならば、内科の専門医プログラムには乗らなくて良いのでしょうか?

A 日本神経学会は基本領域化を目指すことについて現在議論していますが、平成30年度から開始となった新専門医制度において、脳神経内科は内科のsubspecialtyとして参加しております。ですので内科の専門医プログラムに乗る必要があります。脳神経内科医にとって内科の素養が重要であることは疑うべくもありません。ですが、どのような内科をどの程度研修するかは、その個々人の考えるキャリアによって異なると思います。基本領域化を目指す議論においてはこの点が大きな検討点となっています。

Q5 私は現在別の内科で旧専門医制度の後期研修を受けていますが、脳神経内科に転向したいと思います。この場合、新しい専門医制度のための後期研修をまた受けなくてはならないのでしょうか?

A 現在の制度で2020年までは認定内科医試験が用意される予定です。従って、認定内科医を取ってから、神経内科専門医になる道筋があります。ただし、脳神経内科指定の研修施設で研修する必要があります(当医局の関連病院のほとんどがこれに該当します)。また、認定内科医を取得可能な世代の方が、最終的に2020年度までに資格取得ができなかった場合は、研修歴で不利となることなく新しい内科専門医試験を受験できるよう、内科学会に確認済みです。要するに、2015年までに医師免許を取得された世代については新専門医制度が適用されることはありません。

Q6 私は初期研修後、旧専門医制度で脳神経外科で2年後期研修しましたが、今後脳神経内科に転向しようと思います。新たな制度の適応となるのでしょうか?

A Q5と同じです。認定内科医を2020年までに取れば従来の制度で神経内科専門医をとることができますし、それ以降でも上記のような配慮がなされる予定です。

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