1. ホーム >
  2. 事業紹介 >
  3. 学修助成事業

学修助成事業

こちらは最新のページです。過去の掲載内容についてはアーカイブをご覧ください。

学術情報センターへの図書・雑誌の寄贈、新聞や英文雑誌の購入やゼミの活動費・合宿費の補助、研究活動や国内学会発表の経費補助のほか、より一層の教育効果を考え、研究室(ゼミ)単位での卒論集作成費の補助も行うなど、学生の学修・研究活動の活性化に係る助成を行っています。

NEWS LETTER バックナンバー2025年版に掲載の学修報告も併せてご覧ください。

ゼミ活動

生命ナノシステム科学研究科 生命環境システム科学専攻 博士前期課程1年 武田 良太

舞岡キャンパスにある木原生物学研究所の辻研究室では、花をつくる因子であるフロリゲンの分子機能解明と植物改良への展開を目指して研究しています。

その中で、私はオオムギの穂の形成において重要な複合組織であるdouble ridge (DR) の発生過程の解明を目指しています。DRは、成長相が転換すると茎頂に形成される組織であり、成長が抑制され最後には認識できなくなるleaf ridgeと、種子形成を担うspikelet ridgeから構成されます。しかし、DRの発生過程はよくわかっていません。特に、DRを構成する細胞の種類や、DRが分化して成長する過程の細胞レベルでの変化などが未知です。そこで、私はこれらを明らかにするために、single-nucleus RNA-seq解析と、1細胞解像度三次元 (3D) イメージング解析を進めています。

2025年9月10日から11日に北海道大学(札幌コンベンションセンター)で開催された日本育種学会第148回講演会に参加し、「オオムギ茎頂におけるsingle-nucleus RNA-seqの実験系開発および1細胞解像度3Dイメージング解析」という演題でポスター発表を行いました。今回のポスター発表を通じて、複雑な内容を分かりやすく伝えるプレゼンテーション力と、質疑応答を通じた論理的思考力を磨くことができました。

後援会の皆さまの支援のおかげで、研究活動においてさまざまな挑戦をし、成長することができています。この場をお借りして、心より感謝申し上げます。今後ともご支援のほどよろしくお願いいたします。

オオムギの花序
オオムギの花序の解剖

国内学会発表

生命医科学研究科 生命医科学専攻 博士前期課程2年 外園 清香

日本分子生物学会年会での発表ポスター

2024年11月27日から29日に福岡国際会議場で開催された第47回 日本分子生物学会年会に参加しました。私はタンパク質の立体構造解析を中心として研究を行っており、本学会では「ヒトFAD合成酵素FLAD1による基質認識機構の構造解析」というテーマでポスター発表を行いました。

フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)は生体内でさまざまな反応経路に関与する重要な分子であり、ビタミンB2をもとに合成されます。ヒトにおいてはFLAD1という酵素がFADの合成を担っており、FLAD1に機能異常が生じると、がんなどの重篤な疾病につながることが報告されています。しかし、FLAD1がFADを合成する分子機構はこれまで不明でした。そこで私は、FLAD1の立体構造解析を行うことにより、この解明を試みました。具体的には、まずX線結晶構造解析や分子動力学シミュレーションを行い、この解析結果に基づいて作製した変異体について活性測定を行いました。その結果、FLAD1が基質を認識するために重要なアミノ酸残基を特定し、基質の認識機構を原子レベルで明らかにすることができ、この成果を本学会で発表しました。

本学会は分子生物学分野の国内最大規模の集まりであり、多くの研究者の方々と活発な議論を交わすことができました。実際に、発表時にいただいたご助言をもとに研究をさらに進展させることもでき、たいへん有意義な経験となりました。

このような貴重な機会をいただけましたことを、後援会の皆さまに心より感謝いたします。今後とも、多くの学生が学びを深められる環境づくりのために、ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

学術情報センター

学術情報センターには400席を超える閲覧席に加えて、いただいたご寄附を活用し、グループで利用できる学修スペースや、学修の合間に休憩できる飲食スペースを整備しました。

昨今の円安の影響などを受けて、資料の価格は上昇の一途をたどっており、同じ予算で購入できる資料の点数は年々減少しています。

その中でも、電子資料の価格高騰は特に著しく、学修・研究の基盤として学生にも活用されている電子版の雑誌は1990年から2020年の30年間で、1誌あたりの価格が10倍になっているものも珍しくありません。予算の確保は大学図書館全体としても喫緊の課題であり、本学でも大きな課題として、対策に取り組んできました。しかしながら、資料費の高騰は止まらず、安定的な資料収集は大変困難な状況になっています。

こうした状況の中、後援会からは毎年、学生の学修・研究の参考となる図書・雑誌を数多くご寄贈いただいています。昨年度もいただいた予算を活用し、多くの学部学生が利用する語学関係の資料などの電子版の図書を、多数購入することができました。本学の特色あるカリキュラムであるPractical Englishや語学検定試験対策の資料など、学部学生の利用が多い資料の電子版を購入できたことで、来館せずに資料を利用することができるようになり、語学の音声データをダウンロードして学習したり、学外にいても必要なときに資料が入手できたりと、利用の幅を大いに広げることができました。

これからも、学修、研究のより良い環境を提供し続けるため、皆さま方の温かいご支援をお願い申し上げます。

学術情報センター(図書館)募金

学術資料の充実によって、最先端の研究と将来性に満ちた学生の育成を実現し、継続的に社会へと還元できるよう、皆さま方からご支援を募っております。おかげさまで、2022年6月から2025年9月末までの間に、約2,592万円のご寄附が寄せられました。ご寄附いただいた皆さま方に厚く御礼申し上げます。

学術情報センター(図書館)へのご支援

会長コラム -春夏秋冬-
NEWS LETTERバックナンバー