大学院生(修士・博士)大募集中です

横浜市立大学入試情報はこちらから。

卒業生の進路はこちらから。

大学院進学を考えている皆さんへ

私たちの研究室は発足して10年になります。免疫細胞(とくにミエロイド系)の分化・応答の分子機構の解明のため、転写因子やクロマチン制御による遺伝子発現調節に注目しています。常に分子レベルから細胞、生体レベルで解析します。免疫系の理解ももちろんなのですが、あらゆる細胞系譜にも当てはまるような、分化や応答の基本原理にも迫りたいと思っています。免疫系前駆細胞が複数種の白血球に分化する際、どうして中間の細胞が生じないのだろう?もともとは同じ前駆細胞から生じるのに、例えば好中球はあんなにたくさん産生される一方でどうして好塩基球はごく少数しか産生されないの?免疫細胞の分化の方向性を決める最初の仕組みはなんだろう?そんな根源的な問いがまだたくさん残っています。そして、分化や応答機構の破綻による疾患(自己免疫疾患やがん)の理解と治療法の開発のため、出口を明確に意識した産官学の大規模長期プロジェクトも行っています。そういった研究に興味がある方、ぜひ私たちと一緒に研究しませんか。

私たちの研究分野はここ10年で研究手法が大きく進化しました。すべての「オミックス」が集結しており、膨大なデータから意味のある情報を抽出するためにバイオインフォマティクスも重要な役割を果たします(専門の教員がいますので、学生さんが必ずしも自らドライ解析を行なう必要はありませんが、バイオインフォマティクスに興味のある学生さんも歓迎です)。例えば、以前であれば、ある転写因子が結合する標的遺伝子を2,3個明らかにするだけでも大変だったのに、今ではその転写因子が30億塩基対あるゲノムのどこに結合し、どの遺伝子の発現を制御しているかがすべてわかる所まで来ています。単一細胞ごとのトランスクリプトームを解読することもできるようになりました。私たちの研究室でも、そういった最先端の技術・手法(次世代シーケンサーを用いた全ゲノム免疫沈降シーケンス[ChIP-seq]、シングルセルRNA-seq、質量分析、マイクロアレイ、機械学習、バイオインフォマティクスなど)がルーチンに動いています。FACSやMACSによる細胞分離も日々行っています。最近ではごく少数の血球系前駆細胞集団からHi-Cというクロマチンの3D構造をゲノム規模で調べる解析を行い、正常マウスとある分子のノックアウトマウスの比較もしたところ、とても興味深い事がわかってきました。なお、遺伝子改変マウスはconditional knockoutマウスやレポーターマウスを含め数十種類あります。また私たちは本学先端医科学研究センターにおいて、文部科学省認定の「マルチオミックスによる遺伝子発現制御の先端医学共同研究拠点」というプロジェクトの中核も担っています。

このように研究環境はとても充実したと自負しています。そして、何よりもよかったのはすばらしいスタッフや学生さんが集まってくれたことです。研究成果も上がっており、多くの論文の筆頭著者(の一人)は大学院生です。私たちの研究室は、出身学部や学年は関係なしに、兎に角思う存分力を発揮してもらえる場所だと思っています。もちろん、研究成果の出方には波もありますので一生懸命やっても成果が出ない時期もあるかもしれません。しかしそんな時でも変わらず自分たちの研究に誇りを持って局面を打開すべく頑張れる、そんな研究室でありたいと思います。大学院生(医学部以外を卒業した人が過半数です)や外部卒業研究生を広く受け入れています。条件は、強い意欲があることと嘘をつかないこと、それだけです。修士課程については、修了後博士課程に進学する可能性のある方は特に歓迎ですが、修士課程だけでも研究と就活を立派に両立した先輩が既にたくさんいます(就活の制限はいっさいありません)。いつでも研究室見学可能です。興味のある方はぜひご連絡ください。

2019年4月
田村 智彦

バイオインフォマティクスに興味がある皆さんへ

当教室教授の田村は先端医科学研究センターバイオインフォマティクス解析室(先端研BI室)室長を兼任しています。血液免疫細胞の分化や機能、自己免疫疾患、腫瘍免疫(膵癌・肺癌・子宮癌・白血病など)やCOVID-19に関するマルチオミックス解析から生まれるビッグデータを、バイオインフォマティクスを用いて統合解析し、新しい時代を切り開く研究に携わりたい方々の大学院入学も大いに歓迎しています。先端研BI室には8月から新進気鋭の専任准教授(Jordan Ramilowski)が着任しますので、BI推進体制は万全です。また、修士課程・博士課程共に免疫学教室の大学院生としてRamilowski准教授の研究指導を受けることが可能です。興味のある方はいつでもメールでご連絡ください。

卒業生の進路

IQVIAサービシーズジャパン株式会社、株式会社アイコン・ジャパン、株式会社アイロム、味の素株式会社、アース環境サービス株式会社、伊豆今井浜病院、株式会社NTTデータ・アイ、カゴメ株式会社、神奈川県立がんセンター臨床研究所、グラクソ・スミスクライン株式会社、株式会社シード、大鵬薬品工業株式会社、株式会社テクノプロ、株式会社TBSスパークル、富士通株式会社、株式会社船橋屋、ブライトパス・バイオ株式会社、高等学校教員、国立大学医学部学士入学、本学大学院医学研究科博士課程、本学大学院医学研究科博士研究員など

Copyright © Yokohama City University Graduate School of Medicine, Immunology. All Rights Reserved.
トップへ戻るボタン