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横浜市大附属病院 近藤有理子先生の演題が、日本麻酔科学会で最優秀演題に選出されました!

横浜市大附属病院 近藤有理子先生の演題が、
6月に開催された日本麻酔科学会第71回学術集会で最優秀演題に選出されました!

   

   

パルスオキシメトリー由来指標による帝王切開における脊髄くも膜下麻酔後低血圧の予測精度の検討:システマティックレビューとメタ解析

Ability of pulse oximetry-derived indexes to predict hypotension after spinal anesthesia for cesarean section: A systematic review and meta-analysis

近藤 有理子、水原 敬洋、中村 永信、野間 久史、清水 沙友里、後藤 隆久

   

   

近藤先生は横浜市立大学大学院データサイエンス研究科(HDS)を卒業され、
4月から附属病院の教員として活躍されています。
受賞まことにおめでとうございます!
近藤先生から受賞のコメントが届いています。

   

   

このたび私共の研究成果が日本麻酔科学会第71回学術集会において最優秀演題に選出されたことを光栄に思います。この研究を指導してくださった先生方やご協力いただいたすべての方々に御礼申し上げます。
   
私たちの研究は、帝王切開患者における脊髄くも膜下麻酔後低血圧をパルスオキシメトリーから得られる指標であるPI(perfusion index;末梢血管緊張の指標)やPVI(pleth variability index;循環血液量の指標)を用いてどの程度予測できるかを診断精度メタ解析の手法で明らかにするというものです。近年、帝王切開時の脊髄くも膜下麻酔後低血圧への懸念から予防的昇圧薬投与が普及していますが、副作用も報告されています。麻酔前に低血圧のリスクが高いかどうかを判別することができれば、低血圧のリスクの高い人には予防を行い、そうでない人には不要な投薬を減らすというように、帝王切開患者のケアを最適化することができるのではないかと考えたのが今回の研究のきっかけです。
   
臨床から生じた疑問を解決するために行う研究にはとてもやりがいを感じます。臨床疑問を持っていても研究方法がわからないという状態であった私に学びの機会を与え支援してくださった本学麻酔科医局の皆様、並びに基本から丁寧にご指導くださった本学データサイエンス研究科ヘルスデータサイエンス専攻の皆様に厚く御礼申し上げます。これからも学びを重ね、人の役に立つ研究をしたいと考えています。