当医局の堺結有先生の演題が、2025年度の日本麻酔科学会第72回学術集会で最優秀演題に選出されました!
当医局の麻酔科大学院生(現在 横浜市立市民病院麻酔科勤務)の堺結有(さかい ゆう)先生の演題が、
6月に開催された、2025年度の日本麻酔科学会第72回学術集会で最優秀演題に選出されました!
慢性疼痛患者における脳内AMPA受容体密度の測定による慢性疼痛関連領域の同定とメカニズム解明
Identification of Chronic Pain-Related Brain Regions and Elucidation of Mechanism underlying Chronic pain via Measurement of AMPA Receptor Density in the patients with Chronic Pain
[演者] 堺 結有
[共同演者] 北原 雅樹、伊藤 秀一、浅見 剛、若泉 謙太、宮﨑 智之
受賞まことにおめでとうございます!
堺先生から受賞のコメントが届いています。
このたび私共の研究成果が日本麻酔科学会第72回学術集会において最優秀演題に選出されたことを光栄に思います。
この研究を指導してくださった先生方やご協力いただいたすべての方々に御礼申し上げます。
今回の研究は、慢性疼痛患者の生体脳内でAMPA受容体密度を可視化・定量化した世界で初めての研究となります。
慢性疼痛は約5人に1人が患っているとされる重要な疾患であるにも関わらず
その詳細なメカニズムが解明されておらず、根本的な治療法の確立が困難な疾患です。
横浜市立大学生理学教室で開発されたAMPA-PETの技術を用いて(AMPA-PETの開発は宮﨑智之先生の功績です)、
慢性疼痛患者の脳内でAMPA受容体密度が増加している脳領域を同定することができました。
この研究により、従来の画像診断では得られない分子レベルでの慢性疼痛のメカニズム解明に
一歩近づけるのではないかと考えております。
研究はまだ解析途中であり、今後はAMPA受容体密度が変化している脳領域の機能的な意義について
fMRIや脳波のデータと併せて検討していく予定です。
大学院での研究活動を通じて、基礎研究と密接に関わりながら
臨床応用を目指す研究の重要性を学ぶことができました。
またこの研究は、当医局の先生方の他にも他科や他大学の先生方のご支援・ご指導をいただき
実現できた研究でもあります。
研究の成果に加え、このようなご縁に恵まれたことも
私の今後の医師人生において大きな財産となるのではないかと思います。
医局の皆様には日頃から温かいご支援をいただき、心より感謝しております。


