大学院・基礎研究
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- 基礎研究 |
横浜市大麻酔科・大学院では、主に基礎研究を行っています。
教員スタッフの指導のもと、大学院博士課程のメンバーが中心となって、3つのチームに分担して、
日々忙しく研究をしております。大学院生は主に基礎研究テーマについて研究しておりますので、
ここでは当科の基礎研究についてご紹介いたします。
大学院博士課程へのお誘い
麻酔科医のみならず、医師は、臨床家であると同時に、医学を探究する使命を社会的に背負っているとも言えます。
大学院における4年間の博士課程を通じて学術研究を行うことは、次のような利点があると考えています。
・基礎研究の経験を通じて、新鮮かつ科学的な視点で、日々の臨床を見つめ直すことができる。
その結果、新たな研究テーマの発見とその遂行に役立てることができる。
・基礎的な知見を、実臨床に応用する「トランスレーショナルリサーチ」を行っていく礎を持てる。
研究結果をまとめた論文を、英文医学誌に投稿して受理されると、学位論文(医学博士)として、
学位審査を受けることができます。医学博士号を授与されることも立派な業績となりますが、
4年間腰を据えて研究をじっくり行うことは、長い医師人生の中でも貴重なことであると考えております。
後期研修医・麻酔科専攻医の先生方は、まずは麻酔科専門医の取得を目指して、
臨床トレーニングを精力的に行なっていただきたいと考えております。
トレーニングの過程で、「基礎研究をしてみたい」という気持ちがすこしずつ芽生えてきたら、
ぜひ大学院の扉を開けてみてください。
大学院での基礎研究に興味を持たれた方は、ぜひ医局までご連絡ください。
見学に来ていただけたら、研究室をご案内いたします。
基礎研究
研究テーマごとに、神経、循環器、呼吸器の3グループが精力的に活動しています。
神経グループでは、「麻酔薬による神経回路への影響」をメインテーマとしています。
・吸入麻酔薬による記憶学習障害の分子メカニズムの解明
・種々の麻酔薬が麻酔以外の作用に及ぼす影響:動物行動学的実験による包括的検討
・オピオイドの神経回路への影響
・幼若脳や脊髄への麻酔薬の影響
上記のようなテーマで研究を進めています。本学の生理学教室とも連携を持ちながら研究を行っています。
循環器グループでは、「肺高血圧症の治療」をメインテーマとしています。
肺高血圧モデルラットを用いて、血管収縮の分子メカニズムと、その治療に対する研究を行っています。
呼吸器グループでは、「急性肺傷害・ARDSの治療」をメインテーマとしています。
エンドトキシンなどを気管内注入する急性肺傷害モデルマウスを用いて、
肺胞透過性亢進や肺胞上皮のアポトーシスに着目して、治療に対する研究を行っています。
以上の研究は、すべて、競争的研究資金である文部科学省科学研究費をもとに行われております。
当研究室で得られた基礎的知見が、麻酔科学・集中治療医学の発展に寄与することを常に念頭に置きながら、
精力的に研究を進めております。