当研究室では、アフリカツメガエル ( Xenopus laevis )を使って発生や細胞分化のしくみを解析し、またマウスのES細胞の細胞分化を制御する研究をしています。
カエルの研究においては、主に中胚葉の分化制御の研究をしています。中胚葉は、その形成の最も初期に現れるT-box型転写因子(特にTbx6)が分化の鍵を握っています。Tbx6のはたらきを抑えると、体節をはじめとする沿軸中胚葉や側板中胚葉の形成やその後の細胞分化が阻害されます。最近はCrispr/Cas9を用いた遺伝子ノックアウトの実験を中心に行っています。
マウスのES細胞を用いた研究においては、カエルにおけるTbx6の研究を基礎として、2次元、3次元の細胞塊形成、いろいろな基礎培地や細胞成長因子、シグナルの活性化・抑制化のための低分子試薬の添加を行い、様々な細胞分化を起こさせる研究をしています。