YCU 横浜市立大学 データサイエンス研究科 ヘルスデータサイエンス専攻

Researchers

教員紹介

篠田 覚
SHINODA Satoru
主要担当科目
生物統計学Ⅱ
Q.1

これまでの研究者としての
歩みを教えて下さい

大学で統計学に出会ったのが研究者としての始まりでした。東京理科大学に入学した2006年はIT技術に注目が集まっていたこともあり、情報科学科を選択しました。入学後に計算機のシステムや情報数理などの講義を受ける中、初めて統計学の授業を聞いたとき、社会に溢れる複雑な情報を定量的に評価できる方法があるんだ!と衝撃を受け、どんどん統計学の世界に引き込まれていきました。その後、修士課程に進学し、カテゴリカルデータに対する統計手法に関する研究をしつつ、薬学部で計画されていた臨床試験に統計的な面から支援をさせていただいて、医療分野での統計家としての道を進むことを選択しました。2012年の修士課程修了後、製薬企業に就職し、医療用医薬品開発に9年間従事しました。就職後の最初の4年間は医薬開発部に配属され、治験計画や機構との開発相談、モニタリング等に携わりました。周りには非統計家の方しかおらず、コミュニケーションに悩むこともありましたが、臨床的な考え方を学ぶ貴重な経験が得られました。また、社内研修で統計手法の解説をしたり、実際に治験で用いられている統計手法を調査していくうちに、より専門性を高めたいと思うようになり、社会人博士過程に進学しました。博士過程では、医療データにおけるカテゴリカルデータに対して、新たな統計手法に関する研究を行い、2020年に博士(理学)を取得しました。その後、治験だけではなく様々な臨床研究に生物統計家として参画したい、医療データにおける統計学的課題に携わりたい、という気持ちが大きくなり、2021年から横浜市立大学で臨床研究の支援や学生との研究活動に取り組んでいます。

Q.2

学生と一緒にやりたいことに
ついて教えて下さい。

治験に限らず、多彩なバックグラウンドを持った方々と何度も協議して、統計学的な面から支援しつつ、科学的根拠を構築していく過程が好きですし、一定の成果が出せたときはとても刺激的に感じます。研究を通じて、学生の皆様と色々なお話しができることを楽しみにしております。また、講義では、社会人時代に経験した非統計家への社内研修を活かして、統計学の基本的概念から実践までを分かりやすく解説したいと思います。もし、統計に関することで悩むことがあったら、遠慮せずにドシドシ質問してください。基礎的なつまずきが後々に大きな問題になることもありますし、私自身の研究に繋がることもありますので、質問は大歓迎です。一緒に頑張っていきましょう!ファイトー、イッパーツ!