YCU 横浜市立大学 データサイエンス研究科 ヘルスデータサイエンス専攻

Researchers

教員紹介

清水 沙友里
SHIMIZU Sayuri
主要担当科目
ビッグデータ解析
Q.1

これまでの研究者としての
歩みを教えて下さい

私は情報系がバックグラウンドで、大学院から医歯学総合研究科に進み、疫学や統計に関する勉強をしていました。以来、医療・福祉政策やヘルスサービスリサーチを研究テーマとしています。振り返ると、修士の頃は、世の中に“大規模医療データ”という単語は浸透しておらず、政府統計の個票データの分析をしていましたね。時を同じくしてDPC制度が発足し、日本でも診療に関するデータの利活用がはじまったことから、その流れに乗ってデータベース(DB)研究をはじめ、今に至っています。研究は、量的な分析に加えて、諸外国の医療制度に関する研究や、医療政策に関する質的研究も行っています。ここ数年は、統計学に加えて機械学習など新たな手法へのチャレンジをしています。その他の活動として、データの利活用に資するオープンサイエンスの推進、統計学の研究会などを行っています。前職では研究所に勤務し、製薬企業・医薬品卸や行政、シンクタンクなど、大学にいるとご一緒する機会があまりない方々と机を並べてお仕事させて頂き、病院や診療所だけではない様々な医療の世界に触れました。医療は、サイエンスが背景にありつつも、現実世界では必ずしもゼロイチでわけられない曖昧な領域を含んでおり、その国特有のものの考え方が反映されている非常に面白い分野だと感じています。医療業界も、近い未来には他の分野の企業や人が参入する新たな時代が来るのではないでしょうか。医療のあり方を記述し、世の中を俯瞰して見るような研究も好きですが、そういった時代の変化を捉える分析も行っていきたいと考えています。

Q.2

学生と一緒にやりたいことに
ついて教えて下さい。

HDSに入学される方は、既に何らかの分野のプロフェッショナルですので、私はその方の修士課程やその先の目標に応じて、異なった視点から研究を組み立てていくプロセスをアシストしていきたいと思っています。HDSを卒業された後には、その領域のリーダーとして活躍する人になってほしいと思っていますし、入学された方にはそのポテンシャルがあると実感しています。ヘルスサービスリサーチの対象となる研究分野は限定されていないので、多様な領域の方と議論できるといいなと思っています。学生さんと、数理統計や言語などの勉強を一緒にするのもいいですね。将来的には、HDSのアルムナイと教員で、産官学を跨いだ様々なプロジェクトをやっていくことを楽しみにしています!