YCU 横浜市立大学 データサイエンス研究科 ヘルスデータサイエンス専攻

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専攻長メッセージ

ヘルスデータサイエンス専攻長
水原 敬洋
MIHARA Takahiro

ヘルスデータサイエンス専攻にご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございます。当専攻では、データサイエンスの力を駆使して、疾病予防・医療・介護等(以下、ヘルス分野)の多岐にわたる課題に対応し、研究を通じて社会貢献を目指しています。ヘルス分野でのデータ利用は、これまでにない速度で進化しており、私たちはこの進化の最前線に立っています。

ヘルスデータサイエンスは、データを基盤とした科学の力によってヘルス分野の課題を解決する学問です。課題解決のためには、まず初めに「どのようなデータが必要か?」を考え、研究をデザインし、研究計画を策定することが求められます。検討の結果、大規模データの利用が適切であれば、データハンドリング技術や課題に適した統計学の知識及び分析技術が不可欠になります。また、系統的レビューが適切な対応策である場合、文献の収集や統合技術が求められます。場合によっては、ランダム化比較試験のような研究が必要となる事もあります。これらを含む多様な研究形態のすべてが、私たちが目指すヘルスデータサイエンスの範囲内です。つまり、ヘルスデータサイエンスとは研究デザインの段階から適切な手法を選択し、多様なデータ収集・解析を行うことで、課題解決を目指す総合的な学問なのです。本専攻では、2年間のプログラムを通じて、これらの知識と技術を身に付ける機会を提供しています。学生一人ひとりの独自の興味と情熱、多様な背景を持つ仲間との協力を通じて、ヘルス分野の未来を形成する力を養っていただけるよう、カリキュラムには工夫を凝らしております。

2020年の開講以来、私たちは多くの課題に取り組んできました。その成果のいくつかは、国際的に高く評価されている学術雑誌に掲載されております。当専攻から、ヘルス分野の諸課題をデータサイエンス手法により解決できる高度な専門的人材が飛び立ち、社会で広く活躍するよう願っています。