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私は2023年4月1日付で教室主任教授を拝命した、徳留 健(とくどめ たけし)でございます。教室を代表して、皆様に御挨拶させて頂きます。当教室は1947年に創設された伝統ある研究室で、私が第5代目の主任教授です。私は循環器内科臨床を4年間出身大学で行い、2000年から国立循環器病研究センター研究所生化学部に移ってペプチドホルモンの生理・薬理作用解析をメインとした基礎研究に軸足を移しました。私にとって人生の大きな転機でしたが、基礎研究への強い欲求と新しい治療法開発に寄与したいという思いが私を動かしました。国循ではナトリウム利尿ペプチドやグレリンのトランスレーショナルリサーチに従事しましたが、近年これらは治療薬として臨床応用され、大きな喜びを得ることができました。また研究を続ける中で、ホルモンには細胞・臓器に対する直接的作用のみならず、神経系や免疫系を介した作用も備わっていることを発見しました。当教室の中心的テーマである「内分泌-神経-免疫系連関」には、このような背景があります。生体は様々な制御システムを動員して恒常性を維持しています。病態においても、システム連関は大変重要な意義を有するのではないでしょうか。

さて、昨今「独創的な研究」「研究における独創性」が求められています。「独創性」はどこから生まれるのでしょうか?私の個人的見解ですが、独創性は多様性の無いところには生まれないと思います。私は循環器や内分泌領域を専門とする薬理学者ですが、ユニークな研究を行うためには、神経科学・免疫学・細胞生物学・バイオインフォマティクスなどの多様な研究手法を動員する必要があると考えます。そして互いの専門性を尊重し、興味を持つことで、初めて独創的な研究が生まれるのではないでしょうか。 幸い、前任の五嶋良郎先生は神経薬理が御専門であり、教室には神経科学的研究基盤が備わっています。今後は教室員を増やし、2024年度からは大学院生も受け入れますが、多様な学問的背景を有する人材が集うことを強く願っています。そして学内外の研究者と積極的に関わることで、研究における独創性を高めたいと思います。関係各位の皆様におかれましては、どうか御指導・御鞭撻の程、何卒宜しくお願い申し上げます。

2023年6月 主任教授 徳留 健

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