創立90周年記念式典報告を挙行しました
平成30年11月3日(土・祝)に金沢八景キャンパスにて、横浜市立大学創立90周年記念式典が挙行されました。式典には、林文子横浜市長をはじめ、市会議員や横浜市関係者など、約100名のご来賓の方々を迎え、卒業生や在学生、教職員や市民の方々などおよそ700名が参加。総勢800名以上の皆さまとともに、盛大に開催されました。
二見良之理事長のあいさつ
冒頭の二見良之理事長のあいさつでは、開港間もない横浜に市大医学部の源流である「横浜仮病院」という近代病院を明治4年に開設、そして、明治15年に商学部の源流である横浜商法学校の開設から長きにわたり、本学が横浜に育ち、横浜とともに大きく成長し、90周年という大きな節目を迎えることができたことに、感謝の気持ちを述べました。そして、ここまで大きく育ててくれた横浜市民、横浜ゆかりの皆さまに心より感謝し、喜びを分かち合いたいというコンセプトのもと、今回の式典が計画されてきたと紹介しました。「90周年は新しいスタートの年。教職員、学生一体となって100周年に向けたカウントダウンが開始される年と位置付けて、『横浜から世界に羽ばたく』を合言葉に、優秀な人材や研究成果を発信すべく、100周年に向けて横浜市立大学が一丸となって邁進していく」と決意を述べました。
林文子横浜市長祝辞
次に林文子横浜市長のご祝辞では、横浜市立大学の起源が商業の教育機関と病院であったことについて、「商業の学校と病院がひとつの大学となったという、まさに横浜が開港とともに発展する上で必要なものが結びついた素晴らしい創立の起源」と触れ、開港以来、商業そして西洋医学により横浜の貿易と市民の健康を支える人材を長い歴史の中で育んできた横浜市立大学は、市民の大きな誇りであると話されました。
「100周年に向けて新たなスタートの年として二見理事長も大変な意欲をもって決意されていた。横浜市も全力を挙げてサポートさせていただきたい」との力強いお言葉とともに、「国の根幹を支えるのが人材育成であり、それを担うのが教育。その重要なところを担う大学が、これまでの伝統を土台にして、市と一体となって飛躍していくことを期待したい」と今後の横浜市立大学への期待を述べていただきました。
来賓の皆さまから
続いて来賓のご挨拶として、松本研横浜市会議長、一般社団法人進交会古屋文雄理事長、倶進会遠山愼一会長が登壇。松本研横浜市会議長は、「100周年に向けてこれからの社会の変化に柔軟に対応し、横浜市のみならず世界に貢献する優秀な人材の輩出と、素晴らしい研究成果を発信しつづけることを期待している」と述べられました。
また横浜市立大学の在学生と卒業生から構成される組織である一般社団法人進交会の古屋文雄理事長と倶進会遠山愼一会長から、ご祝辞と激励をいただき、「100周年に向けて我々卒業生もしっかりと大学を支援していきましょう」と心強いお言葉を頂戴しました。
松本研横浜市会議長
進交会古屋文雄理事長
倶進会遠山愼一会長
横浜市立大学90周年の歩み
次に「横浜市立大学90年の歩み」と題し、本学学生の制作した90周年記念動画を放映。この動画は、国際総合科学部経営科学系会計学コース黒木淳ゼミの学生6名が制作し、学生のナレーションにより、写真とともに横浜市立大学の歴史や100周年に向けたコンセプトなどを紹介したものです。後半にはOBOGが本学の良さや今後の期待を語るシーンもあり、学生ならではの視点でまとめた動画で会場を大いに盛り上げてくれました。
その後は、重田諭吉副学長より横浜市立大学の90年間の歩みについて詳しくご紹介。
そして、窪田吉信学長から90周年をスタートの年として位置付けている横浜市立大学の重要なメッセージとして、大学のさらなる発展のため、創立100周年に向けた羅針盤となる「YCUビジョン100」についての説明へと続きます。
動画を制作してくれた黒木ゼミの学生
YCUビジョン100
窪田学長は、これから訪れるこの100周年に向けて、長い年月大学の発展を見守り支援してくださった多くの方々への「感謝」を表し、学生・教職員が100年に一度の瞬間に「喜びを分かち合い」、横浜とともに歩む総合大学として「さらなる発展を決意する」機会にしたいと決意を表明。
「YCUビジョン100」として、取り組む4つの重点事業と3つの記念事業プロジェクトを発表しました。
<4つの重点事業>
【教育】「ヨコハマから世界へ羽ばたく」グローバル人材の育成
【研究】「世界をリードする」研究成果の創出と市民への還元
【医療】「医療の知の創生・発信」附属病院の機能強化・再整備
【拠点】国際交流と知的資源を還元する拠点形成
<3つの記念事業プロジェクト>
【教育】ビジネス人材育成・留学支援プロジェクト
【研究】新たな研究創生プロジェクト
【拠点整備】学生生活・環境改善プロジェクト
この10年間で横浜市立大学が重点的に取り組む事項を重点事業として位置づけ、また、3つの記念事業プロジェクトでは寄附事業として、皆様のご支援、ご協力により学生教育や研究、環境整備を推進していきます。
また窪田学長の紹介により周年ロゴマークが登場。「パレット」をコンセプトに、のびやかな曲線と柔らかなタッチで、横浜市立大学が大胆に発展していく姿を表現しています。
最後に、「100周年に向けたこれからの10年間、本学を支えていただいたすべての方々への『感謝』のもと、次のさらなる未来に向けた発展のため、私どもは総力を挙げて邁進していく所存です」と決意を述べ、学長からのメッセージを結びました。
学部代表によるパネルディスカッション
後半の部では、重田副学長の進行で、石川義弘医学群長、叶谷由佳看護学科長、岩崎学データサイエンス学部長と、来年度から開設される新設学部の学部長就任予定者である、佐藤響子教授(国際教養学部長就任予定)、大澤正俊教授(国際商学部長就任予定)、篠﨑一英教授(理学部長就任予定)らによる、パネルディスカッションを行いました。ここでは、各学部の教育・研究の特長を紹介するとともに、100周年に向けて各学部が目指すものや、新学部の抱負、また各学部のグローバル化に向けた取り組みなどについて、熱心な議論が交わされました。
応援団によるパフォーマンス
会の終盤では、応援団チアリーダー部によるパフォーマンスに続き、応援団OBと現役応援団による、「浜大音頭」と応援歌を披露。第20代横浜市立大学応援団団長の西川芳治さん(S45年卒)を中心に、9名のOBの皆さんと現役応援団による演舞は圧巻、会場から大きな拍手が送られました。
そして、最後は応援団、チアリーダーとともに、管弦楽団の演奏に混声合唱団も加わって、横浜市立大学校歌を参加者全員で合唱。大きな拍手とともに会場は熱気に包まれ、90周年記念式典は閉式となりました。
この90周年記念式典に参加していただきました来賓の皆さま、列席者の皆さまにはご多忙の折、足をお運びいただきましたこと、重ねて御礼申し上げます。
これを機会に、90年という伝統の重みを噛みしめ、これまで支えてくださった皆さまへの感謝の気持ちをあらためて表すとともに、100周年に向けてさらなる発展を誓い、横浜市立大学はこれからも国際都市横浜とともに歩み、教育・研究・医療をリードする役割を果たしてまいります。引き続きよろしくお願い申し上げます。
(平成30年11月3日)