平成19年6月4日付
日本経済新聞 『急性肺損傷を遺伝子治療』
当科呼吸器研究グループの研究業績が紹介されました。
我々は手術麻酔・集中治療・ペインクリニックといった日々の臨床活動のみならず、これら臨床に即した臨床研究や、
臨床活動に役立てるための基礎研究を精力的に行っています。
臨床研究に関してはすべて院内の倫理委員会に諮り、承認を得ていることに加え、対象となる患者様ひとりひとりに
目的・方法・その臨床研究を行うにあたって考えられる利益・不利益などを詳しく説明させていただき(インフォームドコンセント)、
ご賛同いただいた方のみから貴重なデータをいただいています。
基礎研究に関しても院内の実験動物使用規約、組み換え遺伝子実験規則などを遵守し、倫理、社会通念に反しないよう注意深く行っています。
大学スタッフおよび提携病院麻酔科スタッフの「患者様の生命を守りたい、QOLを向上させたい」という熱意と努力の結果、
全国的に見ても有数の成果を挙げていると自負しています。
麻酔科医不足が社会的問題となっている現在、ともすると臨床的麻酔科医の養成のみに目が奪われてしまいがちですが、
科学的・論理的視点を持ったクオリティ-の高い麻酔科医の養成、安全で患者様の健康に寄与できる麻酔技術の向上には、
地道な研究活動は欠かせないものだと思っています。
臨床麻酔科医の養成のみに甘んじることなく、麻酔科学の発展に寄与し続けることも当教室の大きな使命のひとつであると考えています。
パッチクランプ法(細胞への電極穿刺) |
陽圧人工呼吸負荷の肺障害モデル |
日々の臨床の中から問題点を解決し、医療の進歩に貢献することを目的としています。
・ 周術期や集中治療における急性肺障害
・ 吸入麻酔薬と静脈麻酔薬の循環への影響
・ 挿管困難に対応する新規デバイスの臨床的検討
・ 各種食道閉鎖型エアウェイの確実性などの比較
・ 術中輸液療法
・ 小児の術前鎮静薬の投与薬剤、経路、量などの検討
・ ペインクリニックにおける新しい治療法
・ 救急医療、災害医療へのInformation Technologyの応用
・ 麻酔技術習得に対するシミュレーション教育の有効性
・ 緩和医療での疼痛軽減法の検討
など、いずれも大きな問題をテーマにして現在研究中です。
[呼吸器] 急性肺障害/慢性呼吸器疾患に対する治療戦略の究明
[神経系 1] 麻酔薬と痛みに関する研究
[神経系 2] 血管収縮性に対する麻酔薬の作用に関する研究
[循環系] 血管収縮性に対する麻酔薬の作用に関する研究
2007年度
2006年度
2005年度
2004年度
2003年度
2002年度
2001年度
2000年度
1999年度
1998年度