教室員数の多い当麻酔科は数多くの大規模関連病院と連携し、関連施設を合わせば年間3万件にのぼる偏りのない豊富な手術件数を持っています。
この症例数を元に優れた臨床医師を養成するための研修プログラムを作成しました。
横浜市立大学は古くからスーパーローテーション方式を採用し、麻酔科においては研修医と指導者の評価システムを早くから導入して、
研修内容の充実に多くの努力を払ってくるなど、教育体制において多くの実績を誇っています。
大学附属病院(福浦)、市民総合医療センタ(旧浦舟病院)ーの2施設と協力病院を含めた2年間の研修を行って頂きます。
麻酔科としての研修は2年間の中で選択科として2−5ヶ月のローテーションを選択します(附属病院の場合)。
2007年度からは附属病院で初期研修医1年次に救急・麻酔として3ヶ月ローテートする形も新たに始まりました。
入局(当麻酔科医局員となること)後、附属病院、市民総合医療センター、研修中核病院(教育的症例や先輩医局員が多い施設※)において心血管外科、
脳神経外科の麻酔を含む臨床麻酔を研修します。希望により3年目以降は集中治療や救急医療など麻酔関連業務にも携わる機会を得ることが可能です。
もちろん臨床業務以外に専門医取得に必須とされる学会報告や論文発表を行うことも重要な目標です。
(ご参考までに後期研修1年目を修了した後期レジデントの感想を見てみましょう。)
研修中核病院のほか、専門施設(特殊な症例が集中する施設☆)などがローテートの対象施設になります。
また、研究に興味がある、もしくは学位の取得を目指したいという希望がある方は、研究日が取得できる関連施設に勤務しながら、
当教室での基礎研究や、臨床研究に参加する方法もあるでしょう。
大学院の進学をこの時期から始める先輩が今までは比較的多かったと思います。
さらに、当医局では自分の意志で自由に自己研鑽のために使って良い期間(通称フリーエージェント(FA)制度)を設けています。
当医局と人事交流がある施設(△)以外にも、自分の意志で研修したいと思う国内施設や海外への留学(基礎・臨床)、
医師として自分の人間性を高めるとあなたが思ったこと(無医村での診療、船医としての活動、海外青年協力隊など)、
一種の充電期間を原則2年間医局は認めています。
FAからの復帰後、そこで得た貴重な体験を医局の仲間のために還元して頂ければすばらしいと思います。
当医局の将来を担う麻酔科医師1人1人の多様な価値観を尊重するよう、
そして麻酔科医師として関連施設内だけでは得ることのできない専門知識の取得などに利用できるよう考えた制度です。
最近の麻酔科医師不足の状況下にあって、このようなオプションが可能なのも大規模な医局員数を抱えている当医局ならではなのです。
※ 研修中核病院
大学附属病院
大学附属市民総合医療センター
横浜市立市民病院
横浜南共済病院
横須賀共済病院
藤沢市民病院
など
☆ 専門施設
神奈川県立こども医療センター
神奈川県立循環器呼吸器病センター
大学附属病院集中治療部
市民総合医療センター集中治療部
市民総合医療センター救命救急センター
大学附属病院ペインクリニック外来
など
△ 当医局と人事交流がある施設
国立循環器病センター
帝京大学救命救急センター
武蔵野赤十字病院救命センター
公立昭和病院救命救急センター
NTT関東病院ペインクリニック科
静岡県立こども病院
など
マスクフィットの指導中 |
気管挿管の指導中 |
硬膜外穿刺の指導中 |
ほっと一息 |