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   当研究室では、細胞シグナルを介した遺伝子の転写制御機構と、その異常によるがんなどの疾患の発症機構の理解、および治療薬の開発について分子構造の視点から研究を行っています。
 これまでに、血液細胞の分化や増殖に関わる遺伝子、例えばT細胞レセプター、マクロファージコロニー刺激因子や各種のインターロイキンなどの転写制御領域、およびこれらに作用する転写因子群(c-Myb, C/EBP, LEF1, Runx1, CBFβ, Ets1など)をモデルとして、X線結晶構造解析、NMRによる分子構造解析、原子間力顕微鏡を用いた微小形態観察、ゲルシフトアッセイや表面プラズモン法を用いた生化学的解析、および培養細胞を用いた転写活性化実験等を駆使し、エンハンソソーム(エンハンサーと転写因子群から構成される複合体)の形成機構について分子構造の視点を中心に多面的に解析を行ってきました。
 さらに、細胞の分化を調節する転写因子Ets1において、従来、特定の立体構造を形成しないと考えられてきたEts1の天然変性領域が翻訳後修飾(リン酸化)を受けることにより、限定的に立体構造が誘起され、Ets1のDNA結合活性を抑制することをコンピューターを用いた分子シミュレーションと、生化学的解析により明らかにしました。この研究から、転写因子の天然変性領域における翻訳後修飾(リン酸化)により、自身の分子機能(遺伝子発現)のON/OFFの切り替わる仕組みが原子レベルで明らかになりました。また、実験的に立体構造解析が困難である天然変性領域においても創薬の標的となる可能性が拓かれました。(この研究は立命館大学、大阪大学との共同研究です。)

NEWS & TOPICS

  • 生化学講義資料(電子版)をアップロードしました。「学部生専用」サイトからダウンロードできます。
  • 内山晃子さんが第39回日本分子生物学会年会 優秀ポスター賞を受賞しました。(2016.12.2)