Science Advancesに掲載:ヘテロクロマチン領域特有のDNA維持メチル化の新しい分子機構を解明

クロマチンリモデリング因子HELLSを制御するCDCA7がヘミメチル化DNA結合能を持つことを発見しました。さらに、ヌクレオソーム中のヘミメチル化サイトにCDCA7が結合する様子をクライオ電顕で解明しました。

これまでに維持メチル化因子UHRF1がヘミメチル化DNA結合能を有するタンパク質として唯一報告されていましたが、UHRF1はヌクレオソーム中のヘミメチル化サイトに結合できないことが知られていました。したがって、CDCA7がヌクレオソーム中のヘミメチル化サイトに結合してHELLSを呼び込み、ヘミメチル化サイトをヌクレオソーム中から移動させることでUHRF1の結合場を作り、下流の維持メチル機構が働くことを示唆しています。今回の発見はヘテロクロマチン領域の新しいDNA維持メチル化の分子機構の理解につながりました。

ロックフェラー大学 船引宏則教授、Isabel E. Wassing博士研究員、東京大学 西山敦哉准教授との国際共同研究です。

参考資料

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