11月定例症例検討会

11月20日に市民総合医療センターにて定例の症例検討会を実施しました。症例提示は中村医師に担当していただきました。摂食障害は経過が長期になると、本人にとっても家族にとっても摂食障害の病理を反映した生活が日常風景となりがちです。体重回復の必要性を説得しても、入院を提案しても、それを決断できないこともしばしばです。治療者は子どもと家族と付き合う中での押したり引いたりをうまく使いわける必要がありますが、押しすぎてもうまくいかないですし、引きすぎても状況悪化を見守るだけになってしまいます。
中村医師は、心理士、訪問看護師とも上手に連携を取りながら真摯に治療を進めていましたが、いろいろな局面での判断が果たして正しかったのか自問自答を繰り返しながらの外来診療でした。このような迷いを減らすには複数のお子さんの回復経過を知る必要がありますが、このような症例検討会で方向性を確認することも医師にとってはとても大切なプロセスだと思われます。