当教室について

槙山教授自画像

横浜市立大学 大学院医学研究科

泌尿器科学 主任教授

槙山 和秀

2021年8月1日より泌尿器科学主任教授を拝命しました槙山です。私たちのホームページにようこそおいで下さいました。

私たち泌尿器科では、腎臓、尿管、膀胱から尿道までの尿路、男性の生殖器、さらに副腎や後腹膜腔の疾患を診療の主な対象としています。一見狭い診療分野と思われがちですが、この領域に起こる、がんをはじめ排尿障害、感染症、内分泌・神経系の調節障害、男性不妊症、小児疾患、腎移植から遺伝性の疾患まで、対象とする病気の原因や性質は多彩であり、泌尿器科医が関わる診療のすそ野は益々広がりをみせています。また他科との重複が少ない領域で、患者さんの初診の段階から一貫して泌尿器科医が中心となり担当することが多いのも大きな特徴です。治療に関しては手術療法が中心ですが、疾患の成り立ちや特性を熟知したうえで、薬物による治療法にも精通していなければなりません。さらに本邦の急速な高齢化に伴い泌尿器科疾患を持つ患者さんが急増していますが、これらの患者さんに対しては、いわゆる生活の質(quality of life, QOL)からの視点も不可欠です。

横浜市立大学医学部は、明治時代初期に国内では2番目となる西洋式総合病院として誕生した十全病院がその源流となり、その後時代の大きなうねりの中で名称や設置場所に多少の変遷はありましたが、まさに横浜と共に今日の姿にまで発展してきました。私たちの泌尿器科学教室は1947年6月に開講しています。わずか2名のスタッフでの始まりであったと聞いていますが、現在の教室員は160名を超え、横浜市、神奈川県を中心に地域の中心となる26病院に常勤医を派遣しています。教室とゆかりのある現役医師は280名を超え、地域の泌尿器科診療を担っております。神奈川県は人口900万人を超え、横浜市は今や370万人を超える巨大都市、国際都市へと変貌しつつあります。私たちの大学はこの地域における唯一の公的な大学であり、全国の公立大学としては唯一2つの附属病院(附属市民総合医療センター(南区浦舟町)、附属病院(金沢区福浦))を運営しています。教室ではこの附属2病院で機能を分担しつつ連携しながら「泌尿器科診療の最後の砦である」という自覚と責任感を持って、高度で新しい医療を開発するとともに、これを皆さんにいち早く提供する為、教育、診療、研究に日々研鑽を積み重ねておりますので引き続きよろしくお願いいたします。